居合道 道場案内所 



今月は外国人の方にスポットライトを当ててみたいともいます。日本で居合の修行をして10年以上になる、厳心館のディヌーン・ダニエル 様に「あなたにとっての居合とは何ですか?」という内容で執筆をしていただきました。著者の文章の持ち味を活かすために、なるべく原文のまま掲載しています。




外国人として生まれ育った私の居合道


ー 厳心館 ディヌーン・ダニエル 著


1.経緯



ディヌーン・ダニエル 氏この度、不肖ではございますが、私が居合を始めたきっかけ、そしてその経緯など、簡単ではございますが、書かせていただきます。

私が居合道を始めたのは、2006年9月の厳心館道場開きが起になります。館長の小原憲一先生とは、私が運営しております自動車整備工場のお客様という関係にあり、大きな商売をされていたという事もあり、気さくでありながらも威厳のある方だなと思っておりました。

そんなある日道場開きへのお誘いを受け、厳心館を訪ねたのが切っ掛けとなりました。右も左も解らない外国人、恥ずかしながら居合道が何であるかも知りませんでした。

道場の入り口をくぐると、そこには紋服姿の紳士が大勢。席に案内され、挨拶が終わるや数名の有志が腰に付けたものを抜きながら演武されました。圧倒さるのやら、恐ろしいのやら、とんでもないところに来てしまった、と内心思いつつ閉会後、羽織袴のお武家さんに囲まれ「ダニエル、お前も始めなさい」との言葉に私は「ははー」とひれ伏すしかありませんよね。

多少歴史小説をかじっていたこともあり、なんとなく武士道へのあこがれはありましたので、運命と思い始めてみると、意外とはまってしまい、稽古は楽しいものでした。最初の1,2年は正座、抜刀法の稽古に励んでいたのですが、立膝が始まってからの1年は技の稽古というより苦痛への鍛錬でした。今では居業、立業も形だけではありますが習得することが出来、少しでも館長に近づけるよう稽古しております。
ディヌーン・ダニエル氏
ディヌーン・ダニエル氏


2.居合道について



まだまだ未熟なので、武士道や居合道を語るなぞ奥がましいことではありますが、小原館長が厳格な方という事もあり、居合道のみならず、仕事や日常での人との接し方についても学ばせていただいたように思えます。人間関係が複雑に入り混じる現代社会において、思わぬ突然のでき事で出し抜かれてしまう経験は、誰しもあるかと思います。そんなとっさの際の心の準備、平常心は居合の本質にあたるところではないでしょうか。

小原先生の師匠であられます江坂静厳先生が「只演武するのではなく、仮想の敵をイメージしながら抜刀しなさい」と教えてくださいました。そんな心の鍛錬が、十分に今の社会でも通用のする精神修行になるのではないかと、少しずつ気付かされる今日この頃であります。


日本人は世界に誇れる素晴らしい精神文化を持っております。まだまだ学ぶところはありますが 居合道は私にとっての道標であります。鍛錬を通し 何かの貢献に生かされる事があれば 私にとってこれ以上にない誉れとなりますでしょう。 
厳心館 小原館長
厳心館 小原館長




関連リンク


厳心館 紹介ページ



※記事の内容は、寄稿頂きましたディヌーン・ダニエル 様の文章であり、居合道 道場案内所としての意見ではございません。


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